偽物が大量にメルカリやヤフオクに出ているスウォッチ社のムーンスウォッチ(以後オメガスウォッチ)ですが、最近ではMission to Moonphase(スヌーピーコラボ)そしてMission to the super blue Moonphase(期間限定販売された青色のムーンフェイズ搭載の物)、更にはMission on Earth(地球テーマで三色追加された物)や限定品までもが偽物を作られて堂々と販売されています。
ショッパーの手さげ紙袋やレシート、保証書も偽造されたものが付属する商品もあります。
今回スヌーピーコラボの黒モデル(税込定価46200円)を実際に店舗で購入したので、メルカリの販売済偽物商品画像と本物を比較しながら、レビューと25箇所以上ある見分け方の解説をしていきたいと思います。
箱や説明書、保証書、レシートも実物を掲載して偽物と比べていきますので、スヌーピー白モデルや他のムーンスウォッチでも参考になるかと思います。
2024年8月24日時点での情報となります。
新しい偽物情報があればコメントまで
※今のところスヌーピー含め全てのムーンスウォッチは公式サイト等でオンライン販売していません。広告で偽サイトに誘導しキャンセル不可の偽物を掴まされる被害が多発しているので注意して下さい。また返品出来ないからとコピー品(偽物)を市場に流すのは違法です。消費者相談センターや警察まで相談して下さい。
【オメガスウォッチの購入方法】
オメガスウォッチ(Bioceramic MoonSwatch)は限られた実店舗11店+不定期のムーンウォッチツアー(移動販売車)でしか売られていません。
冒頭にもお話しましたが、通販は一切行っておりません。
スウォッチ公式サイト風偽サイトは存在しますが代引きで偽物が送り付けられてくるだけです。
実店舗一覧
北海道-スウォッチストア札幌
→土曜日昼前の時間でお邪魔しましたが、普通に通常モデルとon earthモデルやブランパンコラボの方も全色在庫ありました。
東京-スウォッチストア原宿
東京-スウォッチストア銀座
東京-スウォッチストア渋谷
神奈川-横浜ビブレ
愛知-名古屋三越
大阪-阪急梅田
大阪-スウォッチストア大阪
京都-京都スウォッチ
兵庫-神戸阪急梅田
愛媛-いよてつ高島屋
【オメガスウォッチ】偽物との見分け方 本体編
ベゼルや本体の質感と色
カメラやディスプレイによって映り方・見え方が違うので難しいところですが見比べていきます。
スヌーピー黒の正規版は基本的に艶はあまり無くざらついており、正直完全な黒色とはいえない灰色を帯びた黒色をしております。
ただBioceramic MoonSwatchコレクション(通常版)のマーキュリーよりは確実に黒色です。
偽物はモノによって真っ黒だったりやや艶々しています。
[参考]マーキュリー(Mercury)
まず黒さの比較でマーキュリーの画像を貼りました。
黒さはムーン<マーキュリー<スヌーピー黒<偽物スヌーピー黒(改良型)<偽物スヌーピー黒(初期型)といった感じです。
次に本物スヌーピー黒です。
上の本物スヌーピー黒は黒色に近い黒色ですね(何故かアンミカの実は白は300色あるんですよ発言が思い浮かんだ)
そして下は初期型の偽物スヌーピー黒(以後初期型偽物)
↓角度を変えてフリマアプリでよく見る画質で本物スヌーピーを見てみます↓
上二つの本物は画質とカメラの影響かやや灰色寄りに見えます。
↓そして再び偽物スヌーピー黒(初期型)↓
そして↓の画像は偽物スヌーピー黒(改良型)です。
本体の質感はまるで本物のようにややざらつき気味で色も黒過ぎずよく似ています。
後ほど改良型の見分け方も紹介します。
そして最後に下の画像が本物スヌーピー黒です。
目が疲れましたねお疲れ様です。
本体の重量の違い
偽物は本物より二倍近く重い個体が多いようです。
ちなみに通常モデルは約29.5gでスヌーピーは約30g、偽物は約67gもあるとの情報あり。
秒針や積算計の動作
偽物はストップウォッチをリセットしても秒針がずれる物があります。
12時ど真ん中で止まらない個体や積算計がリセットされない、通常の動作とは違う物は偽物の可能性が高いです。※故障の可能性もありますが
本体裏のくぼみの有無と刻印された文字の違和感
有名な裏側四つ端のくぼみ
本物には赤◯の薄いくぼみ?成型後?がありますが、偽物はこのくぼみがほとんどないor完全にツルっとした平面です。
ただ最近はくぼみがある偽物も出ているので注意
下のは偽物ですがくぼみはほとんど見えません。
本体裏蓋の文字刻印の深さの違い
本物の方が裏蓋の刻印が浅く視認性が悪いのに対し、偽物は刻印が深いのか太いせいか見やすくなっています。
本体裏蓋電池カバーの月模様と文字までの間隔
↑偽物はこのように月の模様がゴテゴテしており線が太いです。
本物は月の模様がシャープでシンプルです。
↓は偽物白スヌです。偽物の有名な特徴である青丸のくぼみは一応あるようですが月の模様がゴテゴテしています。
そして誤差の範囲かもしれませんが”月とMISSION TO THE MOON”までの間隔が偽物はやや広い個体があります。
ベルトの裁縫の質感の違い
個体差はあるかもしれませんがベルトの質感が偽物は黒々しく艶があります。
そしえ裁縫の質が悪い物は偽物の可能性が高いです。
上の画像は裁縫がぼそぼそですね。
ベルトのspeedmaster表記の傾きやずれ
偽物はベルトのspeedmasterの文字が傾いていたり、ずれていたり、ベルトがヨレヨレだったりする物が多数存在します。
スヌーピーとウッドストック
正規品を拡大して見るとスヌーピーの足の上にはウッドストックが居ます。
正規品スヌーピー白であればはっきり鮮明に見え、正規品スヌーピー黒モデルであれば足元に居るような気がするな~程度の見え方です。
そして偽物白スヌーピーは↓で、完全にウッドストックが潰れて真っ黒に見えてしまっています。
ムーンフェイズ小窓
スヌーピーシリーズはその名の通りスヌーピーがあしらわれているのですが、通常のムーンスウォッチと違い右上の小窓が月齢が分かるムーンフェイズサブダイヤルに置き換えられています。
この小窓内の半透明の遮蔽版の色やダイヤル板の模様でも判別出来ます。
本物は遮蔽版が半透明かつ若干黄色、カーキ色っぽく見えます。
また模様はほぼ見えなく、上部遮蔽版に「I CAN’T SLEEP」 下部遮蔽版に「WITHOUT ANIGHT LIGHT」とUVを当てると光る秘密の文字が刻まれています。
初期型偽物編
このスヌーピー黒発売(発売日は4月8日)から約一か月で出た偽物が上記のようなタイプ(初期型偽物)です。
初期偽物は非常に見分けやすく、遮蔽版が真っ黒で秘密のメッセージが写真で見えてしまっており、もはや秘密ではありません。
ちなみに秘密のメッセージですが光を当ててルーペで拡大してもうっすらあるような気がする程度です。
この文字はuvライトや日光を当てて蓄光すると以下のようにやっと浮かび上がります。
ちなみに文字に加えて斑点模様も浮かびます。
改良型偽物編
上の写真は割と最近出回っている偽物です。
特徴は小窓の文字盤にライトを当てないと見えないはずの斑点が見えてしまっている点と遮蔽版が透明過ぎる点です。
縫い目も悪くなくベゼルのつや加減は本物に近づき、色合いもまだ黒めですが非常に似ている。
↓ここでもう一度本物の画像をあげるので見比べて下さい。↓
風防(ガラス)面の「S」透かし刻印
ドーム型バイオ由来素材ガラス構造を詳しく見てみると、クリスタルの中央に隠れたSの字が統合されていることに気づきます。
Omega X Swatch to the Planets with the Bioceramic MoonSwatch collection
とあるように風防ガラス(プラスチック製)を超よーく見ると「S」マークが彫られています。
↑の写真のように傾けて光源が反射して何も映らなくなる手前の位置でやっと写真に写せます。
ちなみに肉眼でもかなり見えにくいです。
よって簡単に商品画像に映る位目立つようだったり、実際に見てこのマークがないようなら偽物です。
ちなみにルーペで拡大しても角度が悪いと本物ですら全く刻印は見えません。
偽物スヌーピー黒は蓄光で光らない?
他のムーンウオッチと同じくSuper-LumiNova®が搭載されているので光るのですが…..
光る部分はなんと時針・分針の白色部分ではなく、その内側「黒色」部分が蓄光塗料が塗られていて光ります!
なので普通の蓄光の針より光り方が弱い気がしますが偽物はどうなのでしょうか。
偽物を持っていないのでわかりませんが光らないという噂は聞いたことがあります。
もし情報を持っている方は教えてほしいです。
上の画像は正規品12時位置のダイヤルです。拡大するとこのように光るのが正規品です。
OMEGA×swatchロゴ
ブランドロゴはこのような形と字体が正規品です。
ⓒSWATCH AG 2024 刻印
本物にはよく見ると赤矢印のようにⓒSWATCH AG 2024と刻まれています。
上の写真は偽物です。しかしながら本物でも接写かつ画質がよくないとⓒswath ag 2024ロゴ(商標)が映りにくいので要注意です。
最近の偽物ではこの刻印があるものもあるようですが。
当方所有の本物です。よくフリマサイトで見る画角の全景図だとこのように刻印がほぼ映らず。
風防ガラス(プラスチック)の色と形
最近の物はすぐパチモノだとバレるからかまず無いようですが昔の通常モデルのパチモノは風防がガラスのように青色に見える個体があったようです。
また形も偽物は綺麗なカーブガラスですが本物はアールは少なく盛り上がっている形状をしています。
ちなみにスヌーピーコラボモデルは通常版と違い、Mission on Earthモデルと同様に傷付きやすいプラ風防にアンチスクラッチコーティングが施されています。(店員に確認済)
通常モデルより6千円も高いスヌーピーモデルですが、スヌーピーが居るムーンフェイズ機能にコーティングも付いてると考えればギリギリ許容範囲内かと思いました。
風防ガラス(プラ)の傷消しには
プラ風防についた浅い傷なら目立たなく出来ます。
風防保護シールの有無
本物の新品時は風防(ガラス)に以下のように保護シールが貼られています。
ストアで購入時に剝がされることはありません。
今のところ偽物の商品画像には一貫してこの保護シールが貼られておりません。いずれ貼られるかもしれませんが。
【オメガスウォッチ】説明書等の付属品での見分け方
【黒スヌーピー】付属品一覧
以下のように色々と冊子が入っています。
他の時計と銀色のペンと一円玉は含まれていません。
左上のMISSION TO THE MOON PHASE冊子が欠品してる偽物が多数あります。
【各モデル共通】商品外箱での見分け方
外箱も例に漏れずややざらついた質感をしています。
下のは偽物ですがややつるつるした質感ですね。MOONSWATCH COLLECTIONの文字が偽物はハッキリしすぎています。
また、スヌーピーの絵柄が書いている面ですが、本物は月の中は白色
箱のざらついた質感は分かりやすいですね。
少し見辛いですが本物と偽物を並べた画像が↓です。(画像お借りしました)
偽物は外箱に艶があります。
そして初期偽物ウラヌス限定ですが外箱の温度記載欄が-179℃と間違って記載されています。本体の色合いも本物よりパステルで濃いめの色合いとなっています。
[参考]本物のスヌーピー黒外箱の質感確認用
箱を拡大すると実際に表面に凸凹が有るのが見えます。
【各モデル共通】製品内箱での見分け方
内箱の角の折り合わせでも判別可能です。
本物は下のように角の折り合わせが比較的綺麗に直線となっています。また一昔前は偽物時計はビニールで包まれていました。
【各モデル共通】Bioceramic MoonSwatchコレクション冊子での見分け方
スヌーピー黒にも通常モデルのムーンスウォッチ紹介冊子が入っています。
この冊子ですが偽物には重大な判別ポイントがあります。
下の画像が偽物付属の冊子ですが
・紙質がつるつるしている
・土星の環が黒色
・他の星の点々が無い
といった点が本物と違います。
特に冊子の土星の環が黒い偽物は新製品のスーパーブルームーンの偽物でも未だに使われています。
左右に並べてみました。上記特徴のある冊子付属の商品は偽物です。
冊子の土星の環は一番解りやすいポイント
土星の環がちゃんとカーキ色で本物
[参考]レシートと保証書の実物画像
時計が置いてある部分には店員コードなどが記載されます。
[参考]各冊子類の重さ
個体差があるかもしれませんがレシート以外の重さは合わせて27gです。
説明書と冊子へのビニール梱包
本物であれば説明書や冊子はビニールで包まれていません。
↓の偽物は何故か丁寧にビニールに入っています。
説明書の折り目と厚さ
これは個体差がある可能性がありますが気づいたので一応。
これが正規品の説明書です。
下の画像も本物でSWATCHを四角く囲んでいる白背景と折り目までの間隔を覚えて下さい。
↓以下の偽物にあっては背景と同位置で折られています。↓
ムーンフェイズ板に模様が浮かんでいるのと遮蔽板が黒でスヌーピー黒(初期型)であると判別できます。
下の画像も今までこのサイトを見てくれている方ならムーンフェイズ板で気づいたと思いますが、偽物スヌーピー黒(初期型)です。
これは折り目と白背景までの間隔が広すぎます。
↑も説明書が正規品と違う位置で折られている。↑
↓本物の説明書本体ですが本物は正面から見るとアラビア文字?がかなり透けて見えます。偽物とは透け具合が違うので要チェック。
メルカリ等での購入時の注意点と判別法番外編
注意すべき出品者の特徴
・メルカリやペイペイフリマで本人確認しておらず評価数が一桁
・専用ページで割引します表記
・セレクトショップで購入/平行輸入品、ご理解のある方、”8スヌ”(パチモノスヌーピー)、オマージュ時計表記
・保証書とレシートを見せて欲しいと言っても無視
・ハード◯フやオフ◯ールのヤフオク!や店舗でも気づかずに販売していることがある
・絨毯に置いて商品の写真撮影してる個体多数
商品画像で時計が上下逆転
普段時計を着けず、さして興味もない転売ヤーや中華業者は時計の写真を上下逆でも気にせず商品画像にアップする場合があります。下の画像も例に漏れず偽物です。
仮に本物だとしても時計に興味がない場合は風防を地面に直置きして写真を撮ったり雑な扱いをする恐れがあるので、正規販売店で購入するべきですね。
保証書の番号
保証書番号(保証書のバーコード下に記載)に
「13006292130」と記載された偽物(黒白通常モデルで確認)がかなり出回っているようです。
恐らくアリエク等で密輸する時点で付属してくるのだと思われます。
メルカリでも何点も発見しましたが上記番号の保証書が付いている商品は避けた方がいいです。
レシートと保証書の住所が違う
保証書とレシートの店舗名が違うのに同一商品で付属してくる謎仕様があります。
下記画像赤丸は保証書の店舗スタンプですが「渋谷」
右にはレシートがありこちらは「原宿」…謎です。
またスウォッチストア原宿とレシートに記載されていますが、その下に印字されている住所は何故かスウォッチストア”渋谷”の住所が記載されています…謎は更に深まった。
オメガスウォッチとともにあると便利なもの
画面保護フィルム
時計に貼るのはどうかとおもっていたのですがスマートウォッチに貼ったりしてから特に気にならなくなりました。
そこまで目立たないので貼っておくことをおススメします。
風防ガラス(プラ)の傷消し
プラ風防についた浅い傷なら目立たなく出来ます。
バンド交換用ばね棒外し
純正ベルトを外す際にはほぼ必須アイテムです!
ラバーバンド(ラバーストラップ)
純正バンドは派手でちょっと…という場合に
ちなみにバンド幅は20mmです。
手にした感想とレビュー(デメリット・ださい?・欠点・思ったこと)
本家オメガスピマスをリスペクトしつつ独自要素を入れてラフに使える点は非常にいいですが、5万近くもする時計でプラ風防はどうかとは思いました。
サファイアガラスは値段的に無理でもせめて耐久性を考えて無機ガラス位にして欲しいかなと…
保証は二年間ありますが、保証内容として内部故障に限るそうです。
電池交換永年無料はありがたい。
風防に大きな傷が入ったとかクラック入ったとか視認性に大きな問題が出る傷がついた場合、保証期間でも風防交換や修理は行って貰えず買い直しになるとのこと。構造的にも分解は難しそうなのでハードな使い方は厳しいかも。
そして本体には時計的な高級感はまるでなく普通にかっこいいがチープそのものなので、あくまでスウォッチグループ内のオメガとコラボした記念時計程度に考えておくのがいいと思います!
今現在では在庫が豊富なので並ぶ必要がなく、普通に買えるようになったオメガ×スウォッチですが、これから更なるスーパーコピー品が市場に溢れる懸念があるのでフリマではなく、実店舗での購入だけにした方が良さそう。
偽物を輸入したり購入したり、市場に流すことは当たり前ですが知的財産権の侵害で当たり前に違法です。輸入差し止めだけでなくそれ以上の処分が下る可能性があります。
また、一般に”パチスヌ”と呼称されるスヌーピーを大々的にあしらったオマージュ品を個人で輸入し着用しているのを誇らしげにTwitter(x)でアップしている光景を目にしましたがこれも同じく知的財産権の侵害に当たります。
おもちゃみたいな時計で人生棒に振るのはやめましょう。
詳しく書きすぎない方が逆に偽物を製造される際の対策にはなるかと思いましたが、現に騙されて買ってしまう人が居ると可哀想なので記事にしたためました。参考になれば幸いです。
関係リンク集
ストア一覧
スウォッチ公式サイト[moonswatch]
メルカリでのトラブル・一部返金制度について
コメント