ステンレス軍刀で豊川海軍工廠の刻印入りです。海軍の軍刀では比較的ポピュラーらしい黒研出鮫皮巻(木鞘)鞘の外装(拵)です。
刀には全く詳しくないですが前々から海軍の軍刀とステンレス刀身には興味があったので今回購入しました。
各部外装の写真や刀身、茎の写真の細部を載せていきたいと思います。
代表的なステンレス軍刀
海軍のステンレス軍刀で有名なのは天照山鍛錬場(鎌倉天照山鍛錬所)作の物です。ヤフオクや中古販売店でもたまに販売されているのを見かけることが出来ます。いつか欲しい…ちなみに海軍だけでなく陸軍でも不錆鋼刀というステンレス刀が存在します。
また伊奈波や兼永(藤原兼永)、平俊の銘を切ってあるものもステンレス刀身の海軍軍刀として有名です。
また無銘でも豊川海軍工廠の刻印があるものも流通しています。
今回入手したものも無銘ですが〇印に錨マーク、豊川海軍工廠の刻印が入っています。
海軍刀には不銹鋼刀が多い。
http://ohmura-study.net/212.html
常に海上の塩害に曝(さら)される海軍では、陸軍に比べて海上塩害対策の要素が極めて強い為、錆びない刀は必然だった。
素延べ又は機械鍛造製。豊川海軍工廠や海軍・鎌倉天照山鍛錬場で造られた。
海軍で実戦刀法を指導した高山政吉師範が考案したステンレス刀は「高山刀」と呼ばれていた。
今回入手した海軍軍刀ですがこちらのHPに載っているものです。
金具・切羽類
金具類は瀬戸鍍金と呼ばれるメッキがかかっています。
年月が経過し、各金具のメッキは傷んではいますが刀身を始め茎は一切錆の進行がありません。
切羽は縁や茎と揃い番の四枚切羽が標準でついてきましたが、二色仕上げの旭日大切羽が家にあったので一時的に入れ替えてみました。
番号の刻印が入っていますが恐らく実物ではなくレプリカの類かもしれません。近々戻そうと思います。
刀身
ステンレス独特の地肌で普通の刀身とは雰囲気が全く違います。一応肉眼で見た感じと近いように撮りました。
刃紋は見えにくいですが直刃です。
美術品の日本刀として見るならばアレですが、錆びない(にくい)実戦向きなステンレス刀身は美術品というよりは綺麗な工業製品のような機能美と歴史的な価値を兼ね備えた美しさがありとても好きです。
刀緒は海軍軍刀の標準的なものです。
海軍太刀型軍刀と陸軍98式軍刀(九十八式)を並べてみた
98式はよくあるサイズの刀ですが海軍太刀型の方は搭乗員用?の脇差サイズを収めたものなので若干短めです。
陸軍の98式と比較すると海軍軍刀は装飾も豪華で華やかな印象ですね。
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