中古で2年ほど前に入手し時々着用していたオメガのスピードマスター 3539.50ですが、オーバーホールと外装研磨(軽ポリッシュ)から戻って来たので改めてざっと各種サイズや外観、着用感についてレビューします。
個人的にはこのサイズ感と重さ、薄さ、サファイアガラスによる安心感、プッシュ式バックルの使いやすさがベストマッチし50万以下のスピードマスターとしては中古ですが最良の選択だと思います。(今の中古相場高くなり過ぎですが)
完成されたデザインで飽きが来なくスリムで着用感が良くお気に入りの一本です。

競合する値段帯では①オメガスピードマスター レーシング②オメガスピードマスター 38 コアキシャル③オメガ スピードマスター3510.50があり、恐らく一番迷うであろうスピードマスターの38mm コーアクシャルと比較もしながらレビュー記事を書いていきます。
今回レビューする時計
オメガ スピードマスター 3539.50
リデュースド オートマチック(3510.50の後継機)
OMEGA Speedmaster reduced Ⅱ
オメガ スピードマスター 3539.50と38 コーアクシャルのスペック
詳しい紹介の前にスペックを表にしました。
個人的に気になってしまうポイントは赤文字で記載しています。
3539.50 | Speedmaster 38 | |
定価(price) | 304,500円? | 858,000円 |
中古相場価格 | 40万~ | 48万~55万 |
製造年 | 2006年~2012年 | 2017年~ |
型番 Full reference | 3539.50 | 324.30.38.50.01.001 |
ケースサイズ | 39mm | 38mm |
ラグからラグまで Lug to Lug | 44.6mm | 44.9mm |
厚さ Thickness,Height | 12.9mm | 14.7mm |
重量 | 120g | 132g |
バックルの方式 clasp | プッシュボタン式 | バタフライクラスプ (観音開き) |
ムーブメント Movement | .3220 自動巻き | .3330 自動巻き |
パワーリザーブ | 40h | 52h |
防水 | 10気圧(100m) | 10気圧(100m) |
風防 | サファイアガラス 3510.50はプラ | サファイアガラス (両面無反射コート) |
その他 | 日付(デイト) コーアクシャル機構の為 OHサイクルを長期化可 |
3539.50 ざっと全周の写真










細腕の方には38コアキシャルより3590.50のほうが小さく見えるのでオススメかもしれません。
この3539.50の前モデルには3510.50がありますが後継のモデルは現在まで出ていません。
いずれ3539.50の後継が出れば即買いしたいと思っています。
ケースの厚さ

スピードマスターのreduced系統は実測約12.9mmでかなり薄い部類に入ると思います。
以前38コアキシャルとかなり迷いましたが決め手の一つは厚さでした。
下の画像は3510.50と38の比較ですがどうしてもこの厚ぼったさが気になり購入を見送りました。

https://www.youtube.com/watch?v=6cMmet2PyOo より
ケースバック(裏蓋)
お馴染みのシーホースが鎮座しており、その下にはシリアルが印字されています。

ブレス(バンド)

中央のコマはポリッシュされ、外側のコマはヘアライン加工が施されています。

コマはかまぼこ状の形状であり、仕上げの差によって視覚的にメリハリを生んでいますね。
またブレスサイドはポリッシュされています。

コマ一つ辺り約6mmと比較的細かいのでバンド調整しやすいかな。
後述しますがバックルにも微調整出来る機能があるので紹介します。
バックル(中留)
3539.50は前モデルの3510.50と違いプッシュボタン式のバックルになっており、非常に使いやすくなりました。
ちなみにスピマスのレーシングもこのタイプで使いやすいのですが、38コアキシャルはバタフライクラスプ式となっており、個人的に非常に扱いにくいと感じました。

↓3539.50はこんな感じで三つ折れ式になっています。
向かって右側バックルとバンドがピンで留まっていますが、このピン位置を変えることで微調整も可能となっています。
また、ブレス調整はねじ式ではなく一般的な打ち込み式です。

【参考】38コアキシャルのバックル
個人的にこのバックルもスマートでシーホースが刻まれているデザインもとても好きなんですが、二段階に開くバタフライクラスプ方式が自分には合わなかったです。店頭で自分に合うか試着することを強くお勧めします。

文字盤の蓄光画像
3539.50のダイヤルと針にはスーパールミノバが塗られており、緑色に光ります。
視認性は悪くありません。流石に古い時計なので弱ったら塗料の塗り直しをオススメします。

時計のサイズ感比較
比較対象は良く仕事で着用するカシオのオシアナスt2600-1ajfです。
3539.50は思っているより実際見るとコンパクトで競合の38コアクシャルより小さいような気がしました。

重量について
重量についてはオメガ公式ホームページでは120gと紹介されています。
自分のはかなりコマを落としているので実測115gでした。
軽量な部類となり着け心地も軽快です。
38コアキシャルも付けたことがありますがあっちは着けている感もありますが腕に乗っているなー感があってやや重く感じました。

3539.50と38mm コーアクシャルとの違い
文字盤とベゼル外周部の大きな外見上の違い

上は38です。外周部に窪みがありスポーティーでかっこいいですね。動画でも良く紹介されていますが、日本より海外での評価が高いようなイメージです。
文字盤下にはあまりデザインを崩さぬようデイトの窓が付いています。
また38はガラスが両面無反射コーティングなので視認性◎

気になる大きな違いについてメモ

①38の方が約2mmも厚く重い
→実際に付けてみると小さいのにぶ厚くて不格好に見えるかも
→レーシングも同じムーブなので厚い
②ベゼル外周の窪み(個人的には好き)
→オーソドックスな伝統的なスピマスと違うので好みが分かれるかも
→黒もいいが意外とグレーの38もかっこよかった
③バックルの仕様
→38のバックルの着けづらさは要確認
④ムーブのOH頻度
→38とレーシングに積んでるコアキシャル機構は一般的なムーブの二倍ほどOHまでの期間を延ばせるので超魅力的ではある
最近の中古相場
2025年~は最低でも38万円位からで一番層が厚いのが45万円前後のようです。
買取価格も前と比べると驚くほど高くなりましたね。
オメガ スピードマスター 3539.50 総合レビュー

デザイン的には3510.50のトリチウム版のダイヤルの方も好きですが、風防交換が出来るとはいえ、ヘサライトクリスタル(プラ風防)の風防は傷つきやすくケースの防水性も3539.50よりかなり劣ってしまいます(3510.50は3気圧防水)。
その点このスピードマスターの3539.50は防水性能も一応10気圧でサファイアガラス風防なのでグッドです。
プロフェッショナルとは違い自動巻きでケースサイズがコンパクトなのでプロとはまた違った魅力があります。
クロノグラフや時間調整時に針飛びするとかいう話もありますが自分の個体は問題ありませんでした。
普段は国産ハイテクウォッチ系を着けているので薄く軽いチタン製の時計に慣れてしまってはいますが、このモデルは軽量な部類に入るので一日着けていても快適です。
ブレスもしなやかで装着感はかなりいい。
古いながらもシンプルで変わらぬ至高のデザインと少しのステータス性があり、細腕の方はサイズ的にもベストバイなスピードマスターだと考えます(高くなり過ぎですが)
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